THEATRE MOMENTS BLOG

あけましておめでとうございます!

あけましておめでとうございます!

2020年は「当たりまえ」がよくわからなくなる一年でした。

当たり前のようにあった仕事や、当たり前のように会えていた仲間と、今までの当たりまえの中では付き合うことができなかった一年。

それでも、私は無事に今日まで生きていて、コロナにかかることもなく、「役者」としても「ファシリテーター」としても活動ができたことは、本当に幸せなことであったっと思います。

*1月*

3月に控えた「遺すモノ~楢山節考より~」の北海道公演の稽古がスタート。

久々のMOMENTS作品への出演にドキドキしていました。

 

*2月*

コロナの影がちらほら出てきたこのころ、アルバイトがどんどん減っていって、発熱への恐怖を感じ始めました。

でも、高校演劇の関東大会を観に行ったり、長野でWSしたり…と、それでも忙しく動いていました。

各地の大会で審査員を務める主催の影響で、近年「高校演劇」に触れる機会がとても増えました。もちろん私も高校生の時は演劇部でした。

若い才能にたくさん触れることで、とても刺激を受けます。

高校生の私も、「演劇の世界」に「無限の可能性」があることを「知って」はいたのです。でも、その「無限の可能性」を「理解」できたのはプロになってからでした。

それをすでに「理解」し、使いこなそうとしている現在高校生の彼らの作品に触れると、悔しくもうれしくて、興奮しました。

 

*3月*

予定していた「遺すモノ~楢山節考より~」の北海道公演はコロナで中止に…(´;ω;`)

でも、代わりに動きだしたのが「フランケンシュタイン/怪物」の稽古でした。

アルバイトはどんどん減っていき、家でぼーっとする時間も増えていき、もどかしさと、無力感ばかりを感じて、ショール編んだり、日記書いたり…なんか無性に創作活動をしたくてくすぶっていた思いがあります。

長野のWSもどんどん中止になって、3月20日のWSが2020年ラストのWSになってしまったなぁ…。

 

*4月*

コロナウイルスによる、緊急事態宣言に伴い、自宅待機の時間が…増えるかと思いきや、ありがたいことに、毎日短時間だけどアルバイトがあって助かりました!!精神的にも、身体的にも、そのアルバイトにずっと支えられていた気がします。

「フランケンシュタイン/怪物」の稽古もZOOMに切り替わり、パケット代におびえる毎日が待っていました(苦笑)

職場のWi-Fi借りてZOOMミーティングしたりして、職場に「演劇ってそんなこと話し合って作っているの?!」という驚きとインパクトを与えることとなりました。

 

*5月*

4月に下りた緊急事態宣言…全然解除される気配を感じ取れず、パケット代はどんどんかさみ、もはや家賃に届くか!?という、はらはら、どきどきな月でした。

でも、ZOOMとはいえ、みんなとつながる時間は、私にとって、とても大切で、楽しくて、「私」を保つためには欠かせないものでした。

 

*6月*

「アートにエールを!」という、東京都のアーティスト支援事業に応募、採用が決まったため、4Cotorrinasでも、MOMENTSでも作品を企画し、制作、さらには長野の「頑張るアーティスト応援事業」にも個人的に応募し、なんだかんだとっても忙しい日々を送っていました。

もうパケット代は20Gで収まる気は全然しなかったので、この月、レンタルWi-Fiを手に入れ、毎日のようにZOOMやlineでオンラインミーティングをしていました。

何かを「企画する」という作業をものすごい数こなした気がします。でも、今振り返れば「こなしていた」だけで、ひねりもなく、浅い企画ばかり…。

「フランケンシュタイン/怪物」の稽古は対面での稽古が復活し、自粛で緩んだ体に鞭打つ日々でした。

 

*7月*

6月に企画したことを「形にしていく」時間がたくさんありました。

4Cotorrinasでは初めて自宅での動画撮影と、音声録音で苦戦しました。

「月夜とめがね」という小川未明さんの素敵な作品を朗読作品にしたのですが、なかなか、思うとおりに録画も録音もできず、悔しい思いをたくさんしました。

長野の「劇団 クラーク地方」とは、「星の王子さま」をベースに作品を作り、脚本・演出を初めて経験しました。

どんな言葉を選ぶのか?どういう順で話を構築していくのか?足りない頭でたくさん考え、何度も練り直しました。メンバーともたくさんミーティングして、動画編集まで担当しました。

MOMENTSでは、動画編集を含めて、どんなシーンにするか?を考えたうえで、自分の担当するシーンを構築する…という経験をしました。

 

どの作品もとても思いいれがある、面白い作品になりました。

ぜひ、覗いてみてください!

「月夜とめがね」

From:4Cotorrinas   原作:小川未明

「小さな王子さま~星の王子さまより~」

From:劇団クラーク地方  原作:サンテグジュペリ

「小劇場海外公演の手順、教えます!!」

From:THEATRE MOMENTS

 

*8月*

もろもろの編集やら、なんやらで、ついに愛用していたsurfaceの画面ちらつきが半端なくなり、思い切ってデスクトップを購入しました!

大きな出費でしたが、今後動画編集や、インターネットを使ったお仕事が増えることを見越しての必要経費!たくさんリサーチして、ぎりぎりまで予算と折り合いをつけながら、mouseのデスクトップを購入。

結果…購入してよかった!!!!そのあとの10月のMOMENTSの公演にもだいぶ役立ちました!!

8月にもなると、「フランケンシュタイン/怪物」の稽古も進み、作品の完成に胸が高鳴りました。しかしこの月には寂しい決断も下さなくてはならず、日記を読み返すと、思っていた以上に心が疲弊していたみたいです。

 

*9月*

とにかく「フランケンシュタイン/怪物」の公演に向けて劇団が全速力で動いていました。

コロナ禍での公演は、もちろん誰も彼も「初めて」の経験だったので、慎重に、国や劇場のガイドラインを遵守し、どうしたら、「私たちらしさ」を失わずに、観客にいやな思いをさせずに、作品を楽しんでもらえるのか?

チケットの販売方法一つにも、たくさんの比較検討を重ね、劇場でのオペレーションなど、あらゆる場面を想定して、対応を話し合っていました。

特殊状況下の公演であったにも関わらず、たくさんのチャレンジを盛り込んだ公演だったので、本当に準備に時間がかかりました。

 

*10月*

「フランケンシュタイン/怪物」の上演。

非接触受付を目指してWEBチケットの完全導入・カルチベートシステムの導入・寄付型チケットの販売・バリアフリー観劇対応・オンライン配信・終焉後観客とのZOOM交流会…

ずっと続けてきた「字幕付き公演」はもちろん、聴覚障害を持つ方に向けた日本語字幕と、視覚障害を持つ方に向けた音声ガイドを導入した公演にチャレンジしました。

たくさんの課題が残ったけれど、チャレンジしたから、その「壁」に気づけました。健常者である自分では気づけない「壁」の存在は、表現者としてもたくさんの気づきをくれました。

しかし、新作の「字幕」はまさに地獄…オペレーションが自分なら、作りながらあてることも可能だけど、衣装のゆうちゃんが字幕オペを担当してくれたので(ほんとにゆうちゃんはなんでもできるから、いつも甘えてしまう…感謝しかない!!)とにかく早く完成品を!と寝る間もなく作業に追われる追われる。

それと並行して英語・中国語対応のチケット販売サイトの創設や、シェアチケットの申し込みフォームなど、30アドレスを超えるページを毎日パトロールし、管理していました。…本当にPC新しくしてよかった!!!!!処理速度、まじ神!!!!!

関係者全員で受けたPCR検査にドキドキしながらも、何とか公演は無事に閉幕。

寝不足な体を布団に沈めた時のあの幸せな瞬間は忘れられない…

 

*11月*

10月28日に「フランケンシュタイン/怪物」のオンライン配信も終わり、ようやく「終わった」と思ったら、次は三石出演の朗読劇が待っていた!

11月15日本番の「水の上の私たち~俳優たちの朗読会~サンテグジュペリと巡る旅」

「朗読」という芝居と音読のはざまの表現方法に、苦戦!元来言葉を発することに集中しきれない私には、課題がいっぱい。

それでも、「役者:三石」を久々にお届けすることができました。悔しいことに、満足できる作品にはならなかったけど、あの時の私の精一杯で、作品に臨みました。

さらに、鈴音工房さんにお誘いいただき、テキストから自分で作り、ボイスレターとしてラジオ風に作品にしてオムニバス的に放送する「スズメのヨルカタリ」に参加させていただきました。

いろんなことで睡眠を削りながらも、やっぱり「創作活動」は楽しかったです。8月から、テキストを練ったりしていたのですが、これも録音にてこずりました…(´;ω;`)

録音してもしても、「サー……」という音が消えない!いろんな改善方法もサーチして試したのですが、全然消えず難儀しました。

こちらもぜひ、聞いてみてくださいね!!(まだ6話までです。順次配信されますので、お楽しみに!!)

※三石は4話に登場です!

「すずめのヨルカタリ」

From:鈴音工房

 

*12月*

前回ブログに書いたいろんなことを経て、長野に居住を移しております。

「家族」のありがたさと、疎ましさと、温かさと、わずらわしさを日々実感しながら生きています。

 

 

そして迎えた2021年の朝…

両親と、弟家族と迎えた元旦は、まぎれもなく「当たりまえ」の光景で、全員がそろった幸せをかみしめ、

なんだかよくわからない昔からの行事のために元旦6時からたたき起こされる疎ましさを握りしめ、

PCを開けば「何してるだね?」とやってくる父をあしらい、「元旦から何してるの?家のことをやってよ!」と声を荒げる母を手伝い、

近寄ってきてくれない猫を家じゅう追いかけまわし、よぼよぼになった愛犬を撫でまわし…

 

ああ、生きているな…と、これからお風呂につかりながら思うのです。

 

2021年も、どうぞよろしくお願いいたします!!!

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Misaki

Misaki

劇団員3号! おっきい体とちっさい心を、どうしたら使いこなせるか?と日々試行錯誤を繰り返す役者。 が、まだまだ、打率は高くない…。もっと自由になるため、奮闘中!
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